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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻4号

1991年04月発行

文献概要

臨床統計

山形県立新庄病院皮膚科における帯状疱疹の臨床的観察—帯状疱疹と内臓悪性腫瘍の関係について

著者: 安斎真一1 山口千賀子1 佐藤紀嗣2

所属機関: 1山形県立新庄病院皮膚科 2山形大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.301 - P.305

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 昭和61年1月から63年12月の間に山形県立新庄病院皮膚科を受診した新鮮例の帯状疱疹401例について臨床的観察を行った.その結果以下のような結論を得た。1)発症は夏〜秋に多かった.2)年齢別では50歳台に最も多く,10〜20歳台と50〜60歳台の2峰性分布を示した.性別では女性にやや多かった.3)発生部位は胸神経領域に多かったが,高齢者・入院加療を要した患者では三叉神経領域・頸神経領域・腰神経領域に多かった.4)帯状疱疹後神経痛は全体の3.9%にみられ,50歳以上または入院加療を要した患者,悪性腫瘍を合併した患者ではさらに高率であった.5)高齢者の無疼痛例・再発例では悪性腫瘍の合併が高率であった.6)おもに50歳以上の患者66例について内臓悪性腫瘍の検索を行ったが,3例(4.5%)に胃癌の合併がみられた.これは集団検診の発見率よりかなり高率であった.7)発生部位に関係なく顕微鏡的血尿の合併が22.7%と高率にみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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