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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻5号

1991年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991 I 最近話題の疾患

色素性痒疹をふりかえる

著者: 長島正治1 大草康弘1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.7 - P.11

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 1989年末までの自験例並びに内外文献例227例を集計して,色素性痒疹の疫学,病変発生の誘因,臨床および組織学的所見,治療などについて考察した.性別は2:1で女性に好発し,発症年齢は10歳代が70%を占めた.国内での発生は北海道から沖縄に及び,発生頻度に大きな地域差はみられなかった.国外からは6例(白人4,黒人1,中国人1)の報告があった.病因はなお不明であるが,衣類の刺激など外的誘因に加えて,断食,ダイエット食また各種の全身性疾患が関係する症例があった.臨床的には水疱形成,組織学的には表皮内水疱,異常角化細胞の出現などが従来の記載に追加されている.治療ではDDSに代って,ミノサイクリンの有用性が強調されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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