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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻5号

1991年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991 III 新しい検査法と診断法

皮膚腫瘍における細胞核DNA量

著者: 豊島弘行1 堀真2

所属機関: 1国立嬉野病院皮膚科 2長崎大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.109 - P.113

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 有棘細胞癌および,その前癌状態であるBowen病のパラフィン包埋標本を材料として,単離法による顕微蛍光測光を施行し,核DNA量パターンと組織学的悪性度,再発との関係を,切片法による顕微蛍光測光を行い,核DNA量パターンと深部浸潤との関係を検討した.その結果,有棘細胞癌のgrade 4(Leverの組織学的分類),grade 1〜3,Bowen病の順にhigh ploidyなパターンを示すことがわかった.再発例においては再発後の腫瘍巣のほうが再発前病巣よりもpolyploidcell出現率(>4C,>6C)が高かった.また,皮下脂肪織より深い部分に存在する腫瘍巣のほうが,真皮上層までの浅い部分に存在する腫瘍巣よりも,high ploidyなパターンを示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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