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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻5号

1991年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991 IV 治療のトピックス

アトピー性皮膚炎のPUVA療法—およびPUVA療法の適用基準について

著者: 吉池高志1 相川洋介1 小川秀興1

所属機関: 1順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.175 - P.179

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 従来の治療法に頑固に抵抗し,ステロイド長期連用による副作用が生じるなど,治療法の選択に苦慮するような重症アトピー性皮膚炎(AD)が最近増えつつある.我々はこのような症例に対してPUVA療法を施行し,目覚ましい効果を上げてきた.その経験から,PUVAは治療抵抗性の重症ADに効果があり,しばしば寛解をもたらすため,従来の治療法に伴う副作用を除くことも可能であると考えた.しかし,その運用につては慎重であらねばならず,本稿ではADにおけるPUVAの適用基準を提唱した.ADに対するPUVAの作用機序については,局所的には,ケラチノサイトの増殖抑制・角層機能(水分保持能)の改善やマスト細胞・ランゲルハンス細胞の減少などによって皮疹の改善がもたらされる.また長期的作用としては,全身的な影響も与えるものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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