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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻5号

1991年04月発行

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1991

IV 治療のトピックス

フォトフエレーシスによる皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)および全身性強皮症(PSS)の治療

著者: 前川嘉洋1

所属機関: 1国立熊本病院皮膚科

ページ範囲:P.181 - P.186

文献概要

 フォトフェレーシスは,PUVA療法(photochemotherapy)に体外循環リンパ球採取(leukapheresis)を組み合わせた治療法である.1987年EdelsonらがCTCLに有効性を報告以来,本邦でもATLを含むCTCLに研究が進められている.フォトフェレーシスの効果のメカニズムについてはリンパ球系悪性腫瘍に対する直接的な抗腫瘍効果とともに,免疫増強作用による間接的な抗腫瘍効果が想定されている.ATLでは皮疹の改善度が治療効果判定のための一つの基準であるが,リンパ球膜抗原の変化を通しての有用性についても報告した.さらに免疫応答のmodifierという観点から,PSS,慢性関節リウマチや尋常性天疱瘡にも有効性が報告されている.PSSでは皮膚硬化,関節痛の改善などが認められ,CD4/CD8比が正常化した例があり,リンパ球を介しての治療効果が期待された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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