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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻7号

1991年06月発行

文献概要

症例報告

Large Cell Lymphocytomaの1例

著者: 海老原全1 小粥雅明1 杉浦丹1 秋山真志2

所属機関: 1清水市立病院皮膚科 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.513 - P.516

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 69歳,女に生じたlarge cell lymphocytomaを報告した.右頬部に紅色結節を認め,組織学的には,真皮内に,異型性を有する大型の核を持つ明調な細胞が集簇,小型リンパ球様細胞が混在,または周囲を取り囲む形で境界比較的明瞭な結節状集塊が形成されており,個々の細胞は電顕的に,大型で,クロマチンが辺縁に凝集した核を有し,intercellular junctionは欠如していた.全摘後2年を経たが,全身状態良好で,皮膚以外の症状は認められず,1980年にDuncanらの提唱したlarge celllymphocytomaに一致すると考えられた.本症は本邦ではいまだまれな疾患であり,その位置づけとしては,cutaneous lymphoid hyperplasiaの範疇に含められ,特にlymphadenosis benigna cutisの一亜型として整理されるべきと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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