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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻7号

1991年06月発行

症例報告

リンパ節転移をきたした外陰部Bowen癌

著者: 森聖1 竹田薫1 石垣優1 原一夫2

所属機関: 1名古屋掖済会病院皮膚科 2愛知医科大学第一病理学教室

ページ範囲:P.523 - P.526

文献概要

 58歳女性.外陰部に発生したBowen癌の1例を報告した.排尿時,外陰部にしみるような疼痛が出現してから,約半年で左鼠径部リンパ節への転移を認めた.過去10年間におけるBowen癌の本邦報告例をまとめ,若干の文献的考察を加えた.所属リンパ節その他転移は39例中11例に認められた.また,リンパ節腫大,リンパ節郭清の臨床経過に,SCC関連抗原の値がよく相関し,自験例の今後のfollow-upの一つの指標になるものと推測された.Bowen病は比較的安全な腫瘍といわれているが,一旦浸潤性に増殖すると予後の悪い腫瘍であり,リンパ節郭清を含めた外科的治療,化学療法などの集学的治療と,長期間にわたる経過観察が肝要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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