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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻8号

1991年07月発行

文献概要

原著

先天性表皮水疱症(接合部型)とレックリングハウゼン病(色素斑)との合併例

著者: 吉田寛子1 小野真理子1 檜山清水1 後藤裕美1 小林伸子1 高木辰男2 高木道生2

所属機関: 1帝京大学医学部付属溝口病院皮膚科 2高木皮膚科病院

ページ範囲:P.545 - P.549

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 先天性表皮水疱症(接合型)とレックリングハウゼン病(色素斑)を合併した4カ月女児の1例を報告した.分娩直後から両足背,臍部に水疱が発生,略治後,軽度の紅斑と色素脱失を残した.また,四肢,体幹には楕円形または葉状の淡褐色斑が存在した.なお,患児の父方には3代にわたって色素斑と腫瘍を伴うレックリングハウゼン病があり,母方には3代にわたって汎発性遺伝性色素異常症があった.常染色体優性遺伝の濃厚な家系の内で,常染色体劣性遺伝とされる先天性表皮水疱症(接合部型)が発生し,しかもレックリングハウゼン病(色素斑)を合併した珍しい症例である.患児はまだ思春期に達していないが,興味ある症例として発表する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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