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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻8号

1991年07月発行

文献概要

今月の症例

Castleman病の1例

著者: 板東真弓1 森元洋介1 江口弘晃1 小野寺英夫1 杉山貞夫1 水無瀬昻2

所属機関: 1札幌医科大学皮膚科学教室 2NTT札幌病院臨床検査科

ページ範囲:P.561 - P.564

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 71歳女性.両側鼠径部に生じた,Castleman病の1例を報告した.臨床的には,小指頭〜拇指頭大の無痛性リンパ節腫脹のみを示し,他症状は認められなかった.赤沈やや亢進,CRP1(+)の他は正常.病理組織学的には,hyaline-vascular型の本症の典型像を示した.さらに,免疫組織学的検索により,多クローン性のリンパ系細胞増生が示されたことから,本症の病因については,炎症反応性変化が示唆された.また,鼠径部に発生した本症は自験例も含め10例と稀であるが,皮膚科医として臨床で接する可能性も十分ある疾患と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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