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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻8号

1991年07月発行

文献概要

症例報告

帯状疱疹罹患を契機として原発性免疫不全症候群と診断された1例

著者: 清原明1 植木理恵1 持田耕己1 林康子1 込山悦子1 種田明生1 小川秀興2 松原知代3 重城一仁3 古川漸3 藪田敬次郎3

所属機関: 1順天堂大学医学部付属順天堂浦安病院皮膚科 2順天堂大学医学部皮膚科学教室 3順天堂大学医学部小児科学教室

ページ範囲:P.603 - P.606

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 小児の帯状疱疹としては比較的重症で,遷延化し,その治療・精査中に原発性免疫不全症候群(immunoglobulin deficiency with increased IgM)の存在が見いだされた症例を報告した.その臨床経過の詳細を報告するとともに,(1)通常の小児の帯状疱疹と本症例との対比,(2)原発性免疫不全症候群における帯状疱疹,水痘の頻度と経過,(3)本症における水痘帯状疱疹ウイルス抗体価の推移,および(4)本症例のごとき免疫不全を有する帯状疱疹症例の治癒経過につき若干の私見を加え考察した.重症あるいは遷延化を示す帯状疱疹,特に小児例では悪性腫瘍,免疫不全等の基礎疾患の存在を念頭においた上で精査加療を進めていくべきであると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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