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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻9号

1991年08月発行

原著

膠原病患者における爪郭毛細血管像の画像解析—強皮症患者を中心とした検討

著者: 大塚勤1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.637 - P.644

文献概要

 強皮症患者について爪郭毛細血管像の画像解析を行った.強皮症確実例では,正常人に比して皮膚筋炎患者と同様に毛細血管係蹄間隔の延長,毛細血管係蹄の3カ所(輸入脚,輸出脚,尖端部)の拡張と脚間距離の延長が見られた.強皮症疑い例では輸入脚,輸出脚の拡張のみが認められた.他方,全身性エリテマトーデス患者では毛細血管係蹄間隔の延長だけが見られた.これらの変化は,平均値検定で強皮症スコア3〜6の定型群で,また臨床症状のうちRaynaud現象陽性,指尖温度低下などの末梢循環障害ありの群で正常人と比較して有意に顕著であった.さらに,発症後経過年数とともに変化は顕著となる傾向があった.しかし,重症型(タイプ3)と軽症型(タイプ2)との間では他の臨床症状・臓器病変の有無と同様に有意差を認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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