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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻9号

1991年08月発行

文献概要

原著

紅斑性天疱瘡—症例報告およびブロッキング免疫蛍光法を用いた抗原特異性の検討

著者: 白彦平12 池田志斈2 森岡眞治2 小川秀興2

所属機関: 1中日友好病院皮膚科 2順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.645 - P.648

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 紅斑性天疱瘡の1典型例を報告するとともに,本症例において検出された抗表皮細胞膜(間)抗体が,尋常性あるいは落葉状天疱瘡と同じ抗原に結合し得るかどうか,ブロッキング免疫蛍光法を用いて検討した.その結果,1)牛鼻皮膚の凍結切片に前もって落葉状または紅斑性天疱瘡血清を反応させた場合では,次に反応させたビオチン標識落葉状天疱瘡抗体の結合はほぼ阻害された.2)一方尋常性天疱瘡血清で前処理した場合では,ビオチン標識落葉状天疱瘡抗体の結合は多少抑制されたものの,なお明らかな結合が認められた.これらの結果は,紅斑性天疱瘡抗原は落葉状天疱瘡抗原と類似の抗原性を持ち,尋常性天疱瘡抗原とは異なること,すなわち紅斑性天疱瘡は落葉状天疱瘡と同じ疾患群であるとの従来の考えを免疫蛍光法にて新たに裏づける知見と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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