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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科45巻9号

1991年08月発行

文献概要

症例報告

瘢痕性類天疱瘡—IgA2,J鎖の沈着を認めた1例

著者: 河井伸江1 風間隆1 佐藤良夫1

所属機関: 1新潟大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.691 - P.694

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 75歳,女性.1年半前から口腔内に水疱,糜爛が出現し,1年前から臍・腋窩・外陰・肛門に水疱が出没.臍部は瘢痕となり,3カ月前より両眼の結膜癒着も出現.組織学的に皮膚に表皮下水疱を,口腔粘膜に上皮下水疱を認め,蛍光抗体直接法で口腔粘膜の上皮・固有層境界部にIgAの線状沈着を認めた.間接法は陰性.口腔粘膜基底膜部にIgA2,J鎖の線状沈着を認めたが,IgA1,セクレタリーコンポーネントは陰性.DDSは無効,ニコチン酸アミド・テトラサイクリン内服で,口腔粘膜以外の水疱新生は抑制された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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