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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻1号

1992年01月発行

文献概要

臨床統計

間質性肺炎を伴った皮膚筋炎の予後調査

著者: 鳥飼抄順1 上村知子1 肥田野信1 清水悟2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学衛生学教室

ページ範囲:P.37 - P.40

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 全国124皮膚科診療施設にアンケート調査を依頼し,85施設より回答のあった237例について皮膚筋炎の予後に関して検討した.成人の死亡率は25%で,死因の37%を間質性肺炎が占めていた.間質性肺炎合併例は40歳代に発病のピークがあった.皮膚筋炎発病後,半年以内に間質性肺炎が発症した症例の65.4%が死亡していた.治療は,ステロイドの内服が主体であり,間質性肺炎発病後重症例には免疫抑制剤,パルス療法が併用されていた.間質性肺炎合併例では皮膚の潰瘍形成と関節痛が,非合併例に比べ有意に高く認められた.検査所見は,合併例,非合併例との間で有意差のあるものはなかったが,皮膚の生検組織像では間質性肺炎合併例で真皮の浮腫が有意に高く認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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