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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻1号

1992年01月発行

症例報告

小児に発生した結節性黄色腫より診断し得た家族性Ⅱa型高脂血症の1家系

著者: 五十嵐晴巳1 小粥雅明1 水野義仁2

所属機関: 1富士宮市立病院皮膚科 2富士宮市立病院小児科

ページ範囲:P.69 - P.72

文献概要

 6歳女児を発端に家族性高脂血症WHO分類Ⅱa型の1家系を診断し得たので報告した.3歳時より両膝部に,5歳時より両肘部にも結節性黄色腫の発生をみた.血清脂質検査を行ったところ,コレステロール(CH),低比重リポ蛋白(LDL)が高値を示した.母親,兄2人にも同様の血清脂質パターンが認められた.高脂血症は放置されると粥状動脈硬化を生じ,心筋梗塞等生命に関わる重大な症状を引き起こすが,自他覚症状が非常に少ないため早期発見が難しいことが多い.その中で,黄色腫は数少ない早発症状であり,これを主訴に皮膚科を受診することも珍しくないと思われるので,黄色腫を診察した場合には,必ず家族も含めて血液検査等を行い,異常の有無を検索するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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