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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻1号

1992年01月発行

文献概要

症例報告

皮膚症状により発症したB細胞性リンパ腫の1例

著者: 木花いづみ13 新関寛徳1 生冨公明1 原田契一2

所属機関: 1川崎市立川崎病院皮膚科 2川崎市立川崎病院内科 3平塚市民病院皮膚科

ページ範囲:P.75 - P.79

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 69歳,男性.胸部の板状硬結を初発症状としたB細胞性リンパ腫を報告した.腫瘍は胸壁の筋肉内にも浸潤が認められ,腋窩リンパ節腫脹も認められた.組織学的には濾胞性大細胞型で,CD20陽性,CD10陽性,細胞膜表面および胞体内免疫グロブリン陰性,免疫グロブリンH鎖geneに遺伝子再構成を認めpre-pre B細胞性リンパ腫と診断した.化学療法および電子線照射により寛解したが,半年後皮膚の結節にて再燃した.本邦では皮膚におけるB細胞性リンパ腫の報告は少ないが,中でも成人発症の未熟な分化段階で腫瘍化した症例は非常に稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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