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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻1号

1992年01月発行

文献概要

治療

Medial Plantar Flapによつて再建した足底荷重部悪性黒色腫の1例

著者: 中川浩一1 古川雅祥1 田端正子1 八代典子1 前川直輝1 伏田宏代1 濱田稔夫1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.87 - P.90

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 45歳,男性.約1年前から,右足踵部の黒色の皮疹に気づいていたが放置していた.初診時,皮疹は25×22mmの,しみ出しを伴った黒色の腫瘤で,表面に過角化が認められた.腫瘤辺縁から3cm離して,皮切を加え,底部は骨膜上で剥離し,一塊として摘出した.摘出部を,内側足底動脈の皮枝を栄養動脈としたmedialplantar flapによって再建した.皮弁を採取した足底非荷重部には大腿部よりの遊離植皮術を行った.摘出標本では,腫瘍細胞の多形性,異形性が著明で,真皮内にも浸潤していた.TNM分類でPT 3a,level4,stage II,cell typeはpleomorphic celltypeのacral lentiginous melanomaと診断した.術後約1年を経過するが,再発もなく,運動機能も正常範囲内である,踵部の感覚については,手術後しばらくは,土踏まずで歩いているように感じていたが,現在では,植皮部の3分の2が踵部の感覚となってており,感覚のswitchingが起こったと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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