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印象記
オーストリア皮膚科学会印象記
著者: 西川武二1
所属機関: 1慶應義塾大学皮膚科
ページ範囲:P.92 - P.94
文献購入ページに移動 オーストリアの皮膚科といえば,日本皮膚科学会を創立した土肥慶蔵教授が19世紀末ウィーン大学の皮膚科のKaposi教授に師事して以来の旧い関係にある.また現在,世界皮膚科学会の支持母体となる国際皮膚科連合の会長はウィーン大学第1皮膚科主任のK,Wolff教授が務めているなどわが国にも少なからず影響を与えているにもかかわらず,ドイツ語圏のためか,国内の事情については余り知られていない.そもそも皮膚科学はロンドン・パリ・ウィーンの3カ所から発祥したとされるが,特にウィーンのJ.Plenck(1735-1807)がいち早く,皮膚科の基礎を創り上げたと考えるのが医史学的な立場からは正しいとされている1).
オーストリア皮膚科学会は正式には1890年2月ウィーン大学第2代教授のカポジ教授によりウィーン皮膚科学会として始められ1990年6月学会創立100年祭を盛大に祝ったとのことである.筆者は,学会長,グラーツ大学教授のH.Kerl教授より,Ferdinandvon Hebra(1816-1880,ウィーン大学初代教授)記念講演者としてこの学会に参加する機会を与えられたので,学会の印象を簡単に述べてみたい.
オーストリア皮膚科学会は正式には1890年2月ウィーン大学第2代教授のカポジ教授によりウィーン皮膚科学会として始められ1990年6月学会創立100年祭を盛大に祝ったとのことである.筆者は,学会長,グラーツ大学教授のH.Kerl教授より,Ferdinandvon Hebra(1816-1880,ウィーン大学初代教授)記念講演者としてこの学会に参加する機会を与えられたので,学会の印象を簡単に述べてみたい.
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