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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻10号

1992年09月発行

文献概要

原著

環状肉芽腫の定型疹の中央に皮下型環状肉芽腫をみた1例

著者: 後藤裕子1 柳原誠1 浦田裕次1 加藤司津子1 森俊二1

所属機関: 1岐阜大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.793 - P.797

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 3歳,男児の両足背に環状肉芽腫の定型疹を生じ,その後その中央に皮下型環状肉芽腫をみた症例を経験した.組織学的には,環状皮疹部では網状層下層に定型的なpalisading granulomaの像を認めた.また皮下結節部では真皮下層より脂肪織にかけて組織球に柵状に取り囲まれた類壊死巣を認めた.過去12年間の環状肉芽腫における本邦報告および自験例を含めた207例について統計的に検索した.定型疹と皮下型の合併は自験例を含め4例認めた.うち2例は皮下型皮疹を生じ,生検後,定型疹を,他の1例は定型疹の消失後,同部位の下部に皮下型皮疹をみた症例であった.自験例のように両型が同時期同部位に存在した報告はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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