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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻10号

1992年09月発行

文献概要

症例報告

Creeping Diseaseの3例

著者: 村田恭子1 秋元佳代子1 檜垣祐子1 川島真1 肥田野信1 松本克彦2

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室 2東京女子医科大学寄生虫学教室

ページ範囲:P.835 - P.838

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 症例1は38歳男.鮎の塩焼き,牛生肉を食べ,数日後に背部に移動性の線状紅斑と下痢が出現した.症例2は46歳男.南米旅行中ピラニアの刺身を食べ,1年後に左腹部に蛇行状線状紅斑が出現した.症例3は41歳女.淡水魚などの生食をしていないにもかかわらず右大腿部に移動性の線状紅斑が出現した.症例1では組織学的に虫体を認めず,ドロレス顎口虫抗原皮内反応陽性,ELISA法でドロレス顎口虫抗原と剛棘顎口虫抗原に陽性を示し,顎口虫性creeping diseaseと診断した.症例2および3では免疫血清学的検査は陰性で,組織学的に虫体断面像の大きさと形態より顎口虫以外の旋尾線虫幼虫によるcreeping diseaseと診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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