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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻11号

1992年10月発行

文献概要

症例報告

ナパジシル酸メブヒドロリンによる薬疹の1例

著者: 白井みどり1 藤田優1 滝沢和彦

所属機関: 1千葉大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.925 - P.928

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 抗ヒスタミン剤による薬疹は極めて稀である.今回ナパジシル酸メブヒドロリン(インシダール®)による薬疹を経験したのでここに報告し,合わせて文献的考察を行った.49歳,女.慢性蕁麻疹の治療のためインシダール®服用後全身に粟粒大の紅色丘疹が播種性に出現した.臨床検査にては白血球増多,リンパ球減少,CRP6+が認められた.組織学的には真皮の血管周囲性小円形細胞浸潤を主とし,軽度の海綿状態を認めた.貼布試験では5%および10%ナパジシル酸メブヒドロリン粉末ワセリン陽性であり,内服テストにてもインシダール®が陽性であったが,薬剤によるリンパ球刺激試験(DLST)は陰性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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