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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻12号

1992年11月発行

原著

重症筋無力症,胸腺腫切除後に発症した紅斑性天疱瘡—Two Color Flow Cytometryによる末梢血リンパ球画分の解析

著者: 竹内陽一1 石川治1 石川英一1 岡本幸市2

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室 2群馬大学医学部神経内科

ページ範囲:P.977 - P.980

文献概要

 46歳,女.重症筋無力症,胸腺腫切除後に発症した紅斑性天疱瘡の1例を報告した.末梢血リンパ球画分でLeu 4,Leu 2a,Leu 2aDR,Leu 3aLeu 8,Leu 2aLeu 11細胞画分の高値を認めた.特にtwo color flow cytometryで確認したLeu 3aLeu 8細胞(helper T cell)画分の上昇は,胸腺切除を受けた重症筋無力症単独患者や,天疱瘡単独患者には認めなかったこと,および同細胞画分が,自己抗体産生に促進的に働くことにより,自験例の免疫学的機序を考察する上で注目に値した.Two color flow cytometryによる解析が今後天疱瘡などの自己免疫疾患における免疫系の異常を理解する上で有用と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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