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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻12号

1992年11月発行

文献概要

症例報告

多発した老人性脂腺増殖症の1例—液体窒素療法が著効

著者: 沼田和代12 岩原邦夫1

所属機関: 1江東病院皮膚科 2沼田医院

ページ範囲:P.1053 - P.1056

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 60歳男性.約20年前より,顔面に小豆大位の小結節が出現.数年間のうちに多発してくるも放置していた.初診時,顔面,頭部に直径2〜15mm大の中心臍窩をもつ小結節が100個以上存在していた.病理組織像は,開大した毛包と,その周辺に脂腺小葉が多数増殖し,典型的であった.また,本症例は喘息の治療として,プレドニン10mg/日を30年間内服中であった.治療として,液体窒素療法を週1回部分的に施行し,皮疹はほぼ消失した.その後プレドニンの内服は継続中であるが,ほとんど再発は認められない.液体窒素療法は手軽であり,老人性脂腺増殖症においては,直径15mm大の大きなものにも効果的であり,また顕著な瘢痕も残さないことから,治療の第一選択にあげられるものと思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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