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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻13号

1992年12月発行

文献概要

原著

糖尿病に合併したClear Cell SyringomaとScieredema

著者: 後藤田浩三1 河内山明1 三好薫1

所属機関: 1川崎医科大学附属川崎病院皮膚科

ページ範囲:P.1081 - P.1085

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 46歳,女性.Clear cell syringomaとscleredemaを合併した糖尿病の1例を報告した.20歳頃より両眼周囲に1〜3mm大の常色の小丘疹を認め,この数年間多発傾向にあった.また1年前より項部,上背部,上腕部に比較的境界明瞭な板状硬結局面が出現し,上背部の着甲感を主訴に来院した.眼角部の丘疹の組織像は,真皮内にclear cellから成る胞巣が散在しその胞体内にPAS陽性,ジアスターゼにて完全消化される分泌物を認めた.上背部の組織像は,真皮上中層の膠原線維の膨化および真皮中下層の膠原線維の離開,断裂を認め離開,断裂した膠原線維間は,アルシアン・ブルー染色pH2.6およびコロイド鉄染色で青染しトルイジン・ブルー染色で異染性を示した.また,糖負荷試験は糖尿病型を示した.糖尿病にclear cell syringomaとscleredemaを合併した報告例はなく極めて稀な症例と考えられた.また,ビタミンE内服がscleredemaに対し有効と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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