icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻13号

1992年12月発行

原著

広範な転移を認めたメルケル細胞癌

著者: 板村論子1 三原一郎1 井上奈津彦1 原田鐘春1 新村眞人1 佐野全生2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室 2東京慈恵会医科大学第三内科学教室

ページ範囲:P.1095 - P.1100

文献概要

 63歳,男性.左下腿に原発し,急速な増大とともに,胸腹部,両側腋窩などに広範な転移を認めたメルケル細胞癌の1例を報告した.放射線療法,化学療法を試み,当初腫瘍の著明な縮小を認めたが,腫瘍の進展をコントロールするまでには至らず,呼吸不全で死の転帰に至った.全経過約3年であった.メルケル細胞癌に対する化学療法の有効性について述べ,本腫瘍に対する標準的化学療法regimenの早急な確立が必要と考えた.また,腫瘍量に相関して血清NSE値の変動を認め,メルケル細胞癌の腫瘍マーカーとして血清NSE値が有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら