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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

症例報告

結節性紅斑様皮疹で発症した結節性動脈周囲炎疑い例

著者: 堀内賢二12 大黒久和1 能宗紀雄1 山田悟1 山本昇壯1

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室 2北九州総合病院皮膚科

ページ範囲:P.153 - P.156

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 結節性紅斑様皮疹で発症し,病理組織学的所見,血管造影所見から結節性動脈周囲炎疑い例と診断した1例を報告した.症例は22歳,男性.20歳頃下肢に有痛性の結節性紅斑様皮疹が出現した.副腎皮質ホルモン内服等による加療を受けたが皮疹は消退,再燃をくりかえすため当科を紹介された.入院時,腰部から両下肢に母指頭大の有痛性皮下結節を多数認めた.皮膚生検にて,皮下組織に血栓を伴う動脈炎の所見がみられ,血管造影(DSA)にて下肢動脈末梢部のみならず,腎動脈末梢部にも微小動脈瘤を多数認めた.これらの所見より結節性動脈周囲炎の疑い例と診断した.自験例では,皮膚結節性動脈周囲炎との鑑別において腎血管造影の所見が有用であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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