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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

症例報告

胆嚢摘出により軽快した尋常性乾癬の1例

著者: 宮城嗣名1 高宮城敦1 真栄平房裕1 宮里肇1 名嘉真武男1 山田護2

所属機関: 1琉球大学医学部皮膚科学教室 2琉球大学医学部第一外科

ページ範囲:P.165 - P.168

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 59歳,男性.初診昭和63年7月7日.患者は初診から約2年前から頭部に瘙痒を伴う拇指頭大の落屑性紅斑を訴え,近医にて治療を続けたが完治せず,再燃を繰り返していた.昭和63年2月頃両側上肢に米粒大落屑性紅色丘疹が出現し,次第に躯幹,下肢へ拡大したため,臨床診断ならびに組織学的検索で尋常性乾癬の診断名として入院.病理組織所見では錯角化,表皮突起,乳頭層の棍棒状延長が認められた.PUVA療法,ステロイド外用療法併用するも難治性のため同年11月11日扁桃摘出術を施行した.術後4カ月後も皮疹に改善の徴はみられなかった.しかしその後超音波検査にて胆嚢結石を指摘されたため,平成元年3月14日外科にて胆嚢摘出術を施行したところ,術後皮疹は徐々に消褪し,正常皮膚の状態となり,現在まで再燃は全く認められていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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