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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

症例報告

Fibroepithelioma(Pinkus)—症例報告と本邦例の集計

著者: 菊池新12 桜岡浩一1

所属機関: 1済生会横浜市南部病院皮膚科 2慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.179 - P.183

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 68歳男性の腰背部中央に生じたfibroepithelioma(Pinkus)の1例を報告した.大きさ22×18×16mm,淡紅色で表面平滑,弾性硬で自発痛,圧痛のない有茎性腫瘤.病理組織学的には表皮より多数の上皮索が増殖し相互に癒合して網目状構造を呈し,腫瘍間質においては結合織成分の増殖がみられた.これら上皮索と間質の境界部では裂隙形成も認められた.自験例を含めたfibroepithelioma(Pinkus)の本邦報告例17例につき文献的検討を加えた結果,本腫瘍は中高年の下腹部,鼠径部,外陰部に好発し,大きさ10〜30mm程度,単発性で紅〜褐色調のものが多いことが示された.また,若干の免疫組織学的検討も行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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