患者 52歳,女
家族歴・既往歴 特記すべきことなし.
現病歴 生下時より,右側頭部から右耳前部にかけて,脱毛局面が存在した.20歳頃より,局面内および周囲に紅色および黒褐色丘疹が出現してきた.
現症 右側頭部から右耳前部にかけて75×13mmの境界明瞭な発毛を欠く,黄褐色,表面穎粒状の扁平隆起性局面が存在し,この局面内外には1cm以下までの黒褐色から紅色の丘疹が計5個認められた(図1).
治療および経過 臨床像より,種々の腫瘍を合併した脂腺母斑と診断し,隣接する丘疹を含めて全切除した.
雑誌目次
臨床皮膚科46巻3号
1992年03月発行
雑誌目次
カラーアトラス
基底細胞上皮腫と乳頭状汗管嚢胞腺腫を合併した脂腺母斑
著者: 中島奈保子 , 三原一郎 , 新村眞人
ページ範囲:P.206 - P.207
原著
組織球様血管腫—類上皮様血管内皮細胞腫の皮膚型か?
著者: 園田早苗 , 川津友子
ページ範囲:P.209 - P.214
47歳男性の下顎に生じたドーム状暗赤色丘疹で,臨床的に血管拡張性肉芽腫を疑い生検した.組織像は,腫瘍組織はepidermal collaretteで境され,腫瘍細胞は大型で,円形,正方形,長方形,紡錘型と多彩で,細胞質の豊富な組織球類似の形態を示し,血管腔を形成する部分と腫瘍細胞が巣状または索状に集簇する部分がみられた.細胞質内には大小の空胞を含み,核は大型で分裂像も散見され,リゾチーム染色陰性,第8因子陽性であり,Rosaiが提唱したhistiocytoid hemangioma(組織球様血管腫)に一致すると思われる.Histiocytoid hemangiomaとの同義性について論議を呼んでいるWeissらが提唱したepithelioid hemangioma, epithelioid hemangioendo—thelioma(類上皮様血管内皮細胞腫)について文献的に検討した.
筋緊張性ジストロフィー症に合併した頭部の多発性毛母腫
著者: 三原一郎 , 澤田俊一 , 文弘 , 新村眞人
ページ範囲:P.215 - P.219
43歳,女性の筋緊張性ジストロフィー症(MyD)に合併した頭部の多発性毛母腫(石灰化上皮腫)の1例を報告した.MyDは筋緊張症のほかに筋萎縮・筋力低下,さらには多彩な多系統病態が共存する遺伝性疾患であるが,早期前頭部脱毛,毛母腫,脳回転状皮膚などの皮膚病変もその合併症として知られている.MyDと毛母腫の合併例の報告は自験例を含め内外に27例をみるのみであるが,多くは見逃されている可能性があり,その合併は詳細な観察ではそれほど稀ではないとされている,過去の両者合併例を検討してみると頭部でかつ多発性に生じる毛母腫が多く,頭部の多発性毛母腫とMyDとの関連性はかなり高いと考えられる.さらに,毛母腫がMyD家系内に多発することから,両者合併の病因として共通の遺伝的背景が示唆される.毛母腫をMyDの一合併症として銘記したい.
リンパ節像がAngioimmunoblastic Lymphadenopathy(AIL)に類似し,死亡した成人Still病
著者: 石垣優 , 佐竹立成
ページ範囲:P.221 - P.226
原因不明の弛張熱,発熱時に顕著な関節痛,リウマトイド疹と,肝脾腫,リンパ節腫脹,臨床検査など成人Still病に合致し,初期には消炎剤が有効であったが,しだいに効かなくなり,リンパ球刺激試験にて多薬剤に陽性,肝機能障害高度,胸水高度となり呼吸不全にて死亡.剖検にて,全身の臓器にリンパ球,形質細胞などのびまん性の浸潤が見られた.自験例は,数日持続する丘疹の集簇,全身臓器への強い細胞浸潤,リンパ節生検所見がangioimmunoblastic lymphadenopathy(AIL)の初期像に類似していた点が特徴であった.成人Still病のリンパ節は広いスペクトルをとり,おおむねreactive hyperplasiaであるが時にAIL様のこともあり,そのうちごく一部が予後不良のものと考えた.
抗カルジオリピン抗体高値膠原病患者の臨床症状について
著者: 星野弥生 , 加納顯一 , 大西一徳 , 石川英一
ページ範囲:P.227 - P.231
抗カルジオリピン抗体(IgG,IgM)高値を呈した35歳女性,強皮症—全身性エリテマトーデス(SLE)の1例を経験した.血小板減少,精神症状を認め,多発性脳梗塞,静脈血栓症をきたして死亡した.当科で加療中の全身性エリテマトーデス患者において,抗体価陽性例(n=5)では陰性例(n=21)に比し,樹枝状紅斑,白血球減少,血小板減少,LE細胞陽性例が多い傾向にあったが,統計学的に有意でなかった.しかし抗体価が著明に高値(40A.U.以上)を呈したSLEまたはそのオーバーラップ例(n=3)ではいずれも精神症状,血小板減少,白血球減少,網状皮斑を認めたことから,本抗体価高値例では積極的に血管病変の検索および十分な経過観察が必要と思われた.
新潟県の一特別養護老人ホームにおけるMicrosporum canisによる頭部白癬および体部白癬の集団発生
著者: 藤田繁 , 坂本ふみ子 , 佐藤良夫
ページ範囲:P.233 - P.237
新潟県にある特別養護老人ホームで25人の患者にMicrosporum(以下,M.)canisによる頭部白癬4例とM.canisによると推測される頭部白癬6例,体部白癬20例が集団発生した.病毛の培養と入居者,職員の頭部のヘアーブラシ法による培養を行った結果,頭部白癬10例中7例と頭部白癬に罹患していない4人の入居者からM.canisが分離された.入居者と動物との接触はなく,M.canisによる頭部白癬および体部白癬がヒトからヒトに伝染したと推定した.
連載 皮膚病の現状と未来・2
ヒト乳頭腫ウイルス感染症(その2)
著者: 川島真
ページ範囲:P.214 - P.214
遺伝子工学の発展によりヒト乳頭腫ウイルス感染症に関する新しい知見が次々と報告されている.疣贅の臨床像,組織像の詳細な観察により,これまで尋常性疣贅あるいは足底疣贅としてまとめられていた中にも種々のバリエーションがあり,それが異なるウイルスタイプによることが明らかにされている.
角化性変化に乏しく,ほぼ扁平でわずかに皮紋の乱れをみるだけで,皮膚科医でも余程の眼力がなければ見落としてしまうような変化しかない足底疣贅(斑状疣贅との仮称が提唱されている)が,新しいタイプである60型によることが示され,またこの疣贅から足底表皮嚢腫の形成に至ることも確実になった.また,褐色から黒色調を呈する特徴を有する疣贅からは,これまた新しいタイプの65型が検出されている.これらの知見は,ややもすると子宮頸癌を扱う婦人科医やウイルス学者による研究成果ばかりが話題となっているヒト乳頭腫ウイルスの分野において,皮膚科臨床医の面目躍如たるところであろう.
今月の症例
汎発した苔癬様型皮膚サルコイドと思われる1例
著者: 服部瑛 , 若新多汪 , 滝瀬淳
ページ範囲:P.241 - P.244
76歳の男性の苔癬様型皮膚サルコイドと思われる1例を報告した.小丘疹が全身に汎発し,特に背部,腰臀部,上腕,大腿伸側などでは丘疹が密生していた.組織学的には,小形の類上皮細胞肉芽腫の集まりが真皮上層から中層にかけて,また毛包周囲にも認められた.皮疹はステロイド剤の投与によって消失した.その後,左側の腹部から背部にかけて帯状疱疹を生じたが,それから1カ月ほどして帯状疱疹が軽快した後,帯状疱疹罹患部位にほぼ一致して,皮膚サルコイドの丘疹が再発した.
症例報告
新生児ループス・エリテマトーデスの3例
著者: 小村敦子 , 赤崎良太 , 谷昌寛
ページ範囲:P.245 - P.248
新生児ループス・エリテマトーデスの3例を報告した.症例1は2カ月の女児で生後40日目頃より右足蹟に紫紅色斑が出現し,次第に環状を呈してきた.症例2は2カ月半の女児で生後1カ月時より顔面,四肢に紫紅色斑が出現し,以後血便,肝脾腫を呈した.症例3は1カ月半の男児で生後3週目頃より顔面,躯幹,上肢に紫紅色斑が多発した.3例いずれも母児共に抗SS-A抗体が陽性であった.心電図には異常を認めなかった.また半年以内に皮疹はほぼ消褪し,抗SS-A抗体も陰性化した.
新生児エリテマトーデスの1例—抗SS-A/SS-B抗体の解析
著者: 石川治 , 野口幹正 , 石川英一
ページ範囲:P.249 - P.253
新生児エリテマトーデスの男児例を経験した.紅斑は生後2週頃より環状紅斑が頭部に出現し,漸次躯幹に波及した.血清学的に抗SS-A抗体および抗SS-B抗体陽性.組織学的には軽度の液状変性と毛包周囲の単核球浸潤を認めた.無治療にて経過観察したところ,生後5カ月までに皮疹は痕跡を残さず消褪した.房室ブロック,肝障害,血小板減少は認められなかったが,巨大結腸症(Hirschusprung病)を合併した.一方,母親には膠原病を疑わせる臨床症状は認めなかったが,抗SS-A抗体および抗SS-B抗体陽性,高ガンマグロブリン血症,リウマチ因子陽性,涙液および唾液分泌の軽度低下,乾燥性角膜びらん,耳下腺造影の異常所見からsubclinical Sjögrensyndromeと診断した.最近,分子:量52kDのSS-A抗原および48 kDのSS-B抗原とに反応する抗体を有する母親は,新生児エリテマトーデス児を出産する危険率が高いとする記載がある.我々も患児母親血清について,イムノブロット法でMOLT 4細胞由来蛋白との反応を検討した結果,血清抗体は60 kD,52 kD蛋白(推定抗SS-A抗体),42 kD蛋白(推定抗SS-B抗体)とそれぞれ反応した.今後妊婦の抗SS-A/SS-B抗体の分析が新生児エリテマトーデスの発症予測と関連してなされる必要があるかもしれない.
循環抗凝固因子(Circulating Anticoagulant)による紫斑の1例
著者: 菊池新 , 桜岡浩一 , 栗原誠一
ページ範囲:P.255 - P.258
循環抗凝固因子によると思われる紫斑の1例を報告した.症例は33歳,女,約2カ月前からの両下腿の皮疹を主訴に当科受診した.臨床的には両下腿に径数mm〜数cmの軽度浸潤を伴い癒合傾向を示す紫斑を認め,検査所見にて出血時間,プロトロンビン時間(PT)正常なるも,活性部分トロンボプラスチン時間(APTT)の延長を認めた.抗凝固因子第VIII・IX因子抗体は検出されず,抗核抗体,抗血小板抗体,抗カルジオリビン抗体を含めた自己抗体もすべて陰性であったが,循環抗凝固因子スクリーニング試験にて多量の正常血漿添加でもAPTT値は正常化せず,抗凝固因子の存在による紫斑が疑われた.
肺癌を合併した全身性強皮症
著者: 佐々木哲雄 , 森口暢子 , 中嶋弘
ページ範囲:P.259 - P.261
肺癌を合併した全身性強皮症(PSS)の1例を報告した.患者は初診時40歳女性で初診の5カ月前にRaynaud現象で発症し,手指,手背の浮腫性硬化,全身の色素増強と血管拡張などからPSSと診断した.軽い筋炎と関節炎を伴い,抗RNP抗体が高値であった.44歳で食道機能低下と肺線維症が確認された.45歳時,橋本病とSjögren症候群の合併が疑われた.46歳時呼吸器症状が出現し,7カ月後47歳で肺の低分化腺癌で死亡した.特に肺線維症を伴ったPSSではその経過中に肺癌を併発する可能性を念頭におく必要性を示す症例と思われた.
急激に発症し,経過中に肺結核を合併した尋常性天疱瘡の1例
著者: 岡史子 , 平野眞也 , 奥田良治 , 小石和夫 , 岸本三郎 , 安野洋一
ページ範囲:P.263 - P.266
54歳,男性.急激に体表面積の約50%にわたり第2度熱傷様の水疱,びらんおよび紅斑を生じた.ステロイド治療により全身状態,皮疹とも次第に軽快したが,経過中に肺結核を併発した.リファンピシンを投与したところ8日目より皮疹が増悪したが,リファンピシンの中止後約1週間で軽快した.すなわち,リファンピシンがステロイドの効果を減弱させた可能性が考えられた.本例の概要を報告するとともに急性発症の天疱瘡およびリファンピシンがステロイド治療に及ぼす影響について文献的に考察した.
続発性亜鉛欠乏症—多発性骨髄腫末期患者にみられた1例
著者: 青島敏行 , 岡田隆道
ページ範囲:P.267 - P.270
51歳,女性の多発性骨髄腫末期患者にみられた続発性急性亜鉛欠乏症を報告した.なお患者は中学時代からてんかんのため治療中であった.1987年8月腰痛を生じ,10月嘔吐,全身倦怠感,食思不振,腹痛をきたし入院,精査の結果,多発性骨髄腫(IgG-χ)と診断され治療を受けた.12月より食事摂取ができなくなり経中心静脈栄養法を開始,3カ月後の1988年3月下旬,眼囲,口囲,陰部〜肛囲等の典型疹の他に,手全体を包むような大水疱を生じた.脱毛,下痢も認められた.水疱組織像は表皮内に嚢腫が多数存在し,一部棘融解像が観察された.血清亜鉛値22.8mg/dl,Al-Pは皮疹出現の数日前から低下が始まっている.亜鉛を含む輸液に変更し,皮疹はやや軽快傾向をみたが,BUN,Crが上昇し,4月下旬死亡した.水疱の臨床像,組織像,発症病理に関して考察を加えた.
足穿孔症の1例
著者: 波多野真理 , 倉持政男 , 岡田善胤 , 斎藤学 , 五味博子 , 三浦隆
ページ範囲:P.271 - P.273
58歳,女性.初診の約2週間前,左第1趾腹に自覚症状のない潰瘍に気づく.皮膚所見として左第1趾腹における拇指頭大の深い潰瘍が認められ,検索の結果左下腿外側を主とした領域における全知覚麻痺が証明され,椎間板のL3-4に圧迫狭小化が指摘された.このことから脊髄疾患に起因する足穿孔症と診断した.自験例の場合趾腹に発症している点が特異的と思われた.入院安静および局所療法に加えプロスタンディン®の全身投与,その後硫酸ネチルマイシン含有軟膏の外用を試み,著効した.
広汎な血管腫の1例—Sturge-Weber症候群とKlippel-Weber症候群の合併
著者: 藤井理 , 渡辺信 , 飯塚一
ページ範囲:P.275 - P.278
49歳,女.Sturge-Weber症候群とKlippel-Weber症候群を合併した1例を報告した.出生時から顔面全体および右上半身から右下肢にかけての広汎な領域に単純性血管腫が存在する.左眼は眼球膀で右眼に慢性緑内障を認めるが,脳内の石灰化像はみられなかった.さらに右上肢の肥大と右下肢の延長を認めたが,静脈瘤等は伴わなかった.両症候群は通常,局所性母斑症に分類され,それぞれ独立した疾患としてとらえられているが,Sturge-Weber症候群についてはKlippel-Weber症候群の特殊型でその部分症状にすぎないとする意見もある.さらに両症候群が合併した症例はこれまでにもいくつか報告されており,両者の近縁性が示唆されている.したがって,自験例のような合併例をみた場合,Sturge-Weber症候群を広い意味でのKlippel—Weber症候群の部分症状とする考え方のほうが理解しやすいように思われた.
下腿前面に生じた表在性基底細胞腫
著者: 舩山道隆 , 高橋和宏 , 田上八朗
ページ範囲:P.279 - P.281
57歳,女性の下腿に急速に生じた単発性表在性基底細胞腫の1例を報告した.表在型基底細胞腫の下腿への発生は稀であり,筆者らの検索しえた限り本邦における報告例は3例(自験例を含む)を数えるのみである.東北大学の最近7年間の基底細胞腫151例の統計でも,表在型基底細胞腫の下腿発生は本症例1例のみであった.
母斑細胞母斑に伴ったMultiple Miliary Osteoma of the Skin
著者: 中野道夫 , 斉藤明宏 , 大津山實 , 松井千尋 , 高橋省三 , 諸橋正昭
ページ範囲:P.283 - P.286
52歳女子の顔面に生じた母斑細胞母斑の組織中に骨形成像が認められた症例を報告した.組織学的に母斑細胞巣と骨組織との関連を示唆する所見は乏しく,X線所見で両頬部に散在性の石灰沈着が認められたことなどから,本症例を母斑細胞母斑とmultiple miliary osteomaの合併例と診断した.Multiple miliary osteomaの成因についてはまだ不明な点が多いが,加齢による皮膚変化の一つではないかと推察した.
イトラコナゾール内服が奏効したTrichophyton tonsuransによるBlack Dot Ringworm—本邦におけるTrichophyton tonsurans白癬18例の文献的総括
著者: 佐藤俊樹 , 高橋伸也 , 村井博宣 , 真家興隆
ページ範囲:P.287 - P.292
Trichophyton tonsuransによる白癬の東北地方第1例を報告した.症例は65歳女,秋田県男鹿市在住.肝膿瘍および慢性肺炎にて某院内科入院中,頭部の皮疹に対して膿痂疹性湿疹の診断でステロイド軟膏2カ月間外用で改善せず,当科に紹介された.現症:頭皮の約3分の2に紅斑を伴うびまん性脱毛,顔面に落屑性紅斑をみる.病毛は毛孔部で断切・捲縮し,black dot ringwormを呈す.菌は毛内性大胞子性寄生を示した.毛および落屑のサブローブドウ糖寒天培地培養にてビロード状,表面白色〜橙黄色,裏面黄褐色の集落が得られ,菌学的検査にてT.tonsuransと同定した.治療はイトラコナゾール(ITZ)を1日1回100mg連日服用した.10週で皮疹は略治,菌陰性化したため投与を終了した.副作用を認めず1年間の追跡で再発を認めない.本菌の特徴および本邦報告例を検討し,自験例の感染経路につき考察するとともに,本症に対するITZの有用性を述べた.
治療
副腎皮質ステロイドとメルファランの大量間欠投与で軽快したPOEMS症候群および本邦報告63例において試みられた治療
著者: 秋元幸子 , 石川治 , 大西一徳 , 石川英一
ページ範囲:P.293 - P.297
ステロイド治療中に発熱,浮腫,神経症状が再然増悪したPOEMS症候群の患者(68歳,女子)に副腎皮質ステロイド(ステロイドと略す)とメルファランの大量間欠投与を試み,諸症状の改善をみた.本邦報告63例の治療とその反応について集計した結果,ステロイド単独投与25例のうち,20例に有効であったが,5例では一時的に軽快した後再然をみたという.一方,17例ではメルファラン,サイクロフォスファマイドなどの抗腫瘍剤がステロイドと併用投与され,13例に有効であったと記載されている.死因として呼吸困難とともに,感染症が多くあげられていることは,治療上留意すべきであると思われた.ステロイドとメルファランの大最間欠投与法は感染症などの副作用の出現も比較的少ないとされており,本症に試みる価値のある治療法であると思われた.
印象記
The 2nd Congress of the European Acacemy of Dermatology and Venereology(EADV)印象記
著者: 小澤明
ページ範囲:P.300 - P.302
第2回欧州皮膚科・性病科学会(the European Academy of Der—matology and Venereology,EADV)会議が,1991年10月10日〜13日,ギリシアのアテネで開催された.
基本情報
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37巻7号(1983年7月発行)
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37巻5号(1983年5月発行)
37巻4号(1983年4月発行)
37巻3号(1983年3月発行)
37巻2号(1983年2月発行)
37巻1号(1983年1月発行)
36巻12号(1982年12月発行)
36巻11号(1982年11月発行)
36巻10号(1982年10月発行)
36巻9号(1982年9月発行)
36巻8号(1982年8月発行)
36巻7号(1982年7月発行)
36巻6号(1982年6月発行)
36巻5号(1982年5月発行)
36巻4号(1982年4月発行)
36巻3号(1982年3月発行)
36巻2号(1982年2月発行)
36巻1号(1982年1月発行)
35巻12号(1981年12月発行)
35巻11号(1981年11月発行)
35巻10号(1981年10月発行)
35巻9号(1981年9月発行)
35巻8号(1981年8月発行)
35巻7号(1981年7月発行)
35巻6号(1981年6月発行)
35巻5号(1981年5月発行)
35巻4号(1981年4月発行)
35巻3号(1981年3月発行)
35巻2号(1981年2月発行)
35巻1号(1981年1月発行)
34巻12号(1980年12月発行)
34巻11号(1980年11月発行)
34巻10号(1980年10月発行)
34巻9号(1980年9月発行)
34巻8号(1980年8月発行)
34巻7号(1980年7月発行)
34巻6号(1980年6月発行)
34巻5号(1980年5月発行)
34巻4号(1980年4月発行)
34巻3号(1980年3月発行)
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34巻1号(1980年1月発行)
33巻12号(1979年12月発行)
33巻11号(1979年11月発行)
33巻10号(1979年10月発行)
33巻9号(1979年9月発行)
33巻8号(1979年8月発行)
33巻7号(1979年7月発行)
33巻6号(1979年6月発行)
33巻5号(1979年5月発行)
33巻4号(1979年4月発行)
33巻3号(1979年3月発行)
33巻2号(1979年2月発行)
33巻1号(1979年1月発行)
32巻12号(1978年12月発行)
32巻11号(1978年11月発行)
32巻10号(1978年10月発行)
32巻9号(1978年9月発行)
32巻8号(1978年8月発行)
32巻7号(1978年7月発行)
32巻6号(1978年6月発行)
32巻5号(1978年5月発行)
32巻4号(1978年4月発行)
32巻3号(1978年3月発行)
32巻2号(1978年2月発行)
32巻1号(1978年1月発行)
31巻12号(1977年12月発行)
31巻11号(1977年11月発行)
31巻10号(1977年10月発行)
31巻9号(1977年9月発行)
31巻8号(1977年8月発行)
31巻7号(1977年7月発行)
31巻6号(1977年6月発行)
31巻5号(1977年5月発行)
31巻4号(1977年4月発行)
31巻3号(1977年3月発行)
31巻2号(1977年2月発行)
31巻1号(1977年1月発行)
30巻12号(1976年12月発行)
30巻11号(1976年11月発行)
30巻10号(1976年10月発行)
30巻9号(1976年9月発行)
30巻8号(1976年8月発行)
30巻7号(1976年7月発行)
30巻6号(1976年6月発行)
30巻5号(1976年5月発行)
30巻4号(1976年4月発行)
30巻3号(1976年3月発行)
30巻2号(1976年2月発行)
30巻1号(1976年1月発行)
29巻12号(1975年12月発行)
29巻11号(1975年11月発行)
29巻10号(1975年10月発行)
29巻9号(1975年9月発行)
29巻8号(1975年8月発行)
29巻7号(1975年7月発行)
29巻6号(1975年6月発行)
29巻5号(1975年5月発行)
29巻4号(1975年4月発行)
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29巻2号(1975年2月発行)
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28巻12号(1974年12月発行)
28巻11号(1974年11月発行)
28巻10号(1974年10月発行)
28巻8号(1974年8月発行)
28巻7号(1974年7月発行)
28巻6号(1974年6月発行)
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28巻4号(1974年4月発行)
28巻3号(1974年3月発行)
28巻2号(1974年2月発行)
28巻1号(1974年1月発行)
27巻12号(1973年12月発行)
27巻11号(1973年11月発行)
27巻10号(1973年10月発行)
27巻9号(1973年9月発行)
27巻8号(1973年8月発行)
27巻7号(1973年7月発行)
27巻6号(1973年6月発行)
27巻5号(1973年5月発行)
27巻4号(1973年4月発行)
27巻3号(1973年3月発行)
27巻2号(1973年2月発行)
27巻1号(1973年1月発行)
26巻12号(1972年12月発行)
26巻11号(1972年11月発行)
26巻10号(1972年10月発行)
26巻9号(1972年9月発行)
26巻8号(1972年8月発行)
26巻7号(1972年7月発行)
26巻6号(1972年6月発行)
26巻5号(1972年5月発行)
26巻4号(1972年4月発行)
26巻3号(1972年3月発行)
26巻2号(1972年2月発行)
26巻1号(1972年1月発行)
25巻13号(1971年12月発行)
特集 小児の皮膚疾患
25巻12号(1971年12月発行)
25巻11号(1971年11月発行)
25巻10号(1971年10月発行)
25巻9号(1971年9月発行)
25巻8号(1971年8月発行)
25巻7号(1971年7月発行)
特集 基底膜
25巻6号(1971年6月発行)
25巻5号(1971年5月発行)
25巻4号(1971年4月発行)
25巻3号(1971年3月発行)
25巻2号(1971年2月発行)
25巻1号(1971年1月発行)
24巻12号(1970年12月発行)
24巻11号(1970年11月発行)
24巻10号(1970年10月発行)
24巻9号(1970年9月発行)
24巻8号(1970年8月発行)
24巻7号(1970年7月発行)
24巻6号(1970年6月発行)
24巻5号(1970年5月発行)
24巻4号(1970年4月発行)
24巻3号(1970年3月発行)
24巻2号(1970年2月発行)
24巻1号(1970年1月発行)
23巻12号(1969年12月発行)
23巻11号(1969年11月発行)
23巻10号(1969年10月発行)
23巻9号(1969年9月発行)
23巻8号(1969年8月発行)
23巻7号(1969年7月発行)
23巻6号(1969年6月発行)
23巻5号(1969年5月発行)
23巻4号(1969年4月発行)
23巻3号(1969年3月発行)
23巻2号(1969年2月発行)
23巻1号(1969年1月発行)