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原著
組織球様血管腫—類上皮様血管内皮細胞腫の皮膚型か?
著者: 園田早苗1 川津友子1
所属機関: 1関西労災病院皮膚科
ページ範囲:P.209 - P.214
文献購入ページに移動 47歳男性の下顎に生じたドーム状暗赤色丘疹で,臨床的に血管拡張性肉芽腫を疑い生検した.組織像は,腫瘍組織はepidermal collaretteで境され,腫瘍細胞は大型で,円形,正方形,長方形,紡錘型と多彩で,細胞質の豊富な組織球類似の形態を示し,血管腔を形成する部分と腫瘍細胞が巣状または索状に集簇する部分がみられた.細胞質内には大小の空胞を含み,核は大型で分裂像も散見され,リゾチーム染色陰性,第8因子陽性であり,Rosaiが提唱したhistiocytoid hemangioma(組織球様血管腫)に一致すると思われる.Histiocytoid hemangiomaとの同義性について論議を呼んでいるWeissらが提唱したepithelioid hemangioma, epithelioid hemangioendo—thelioma(類上皮様血管内皮細胞腫)について文献的に検討した.
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