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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻3号

1992年03月発行

文献概要

原著

抗カルジオリピン抗体高値膠原病患者の臨床症状について

著者: 星野弥生1 加納顯一1 大西一徳1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.227 - P.231

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 抗カルジオリピン抗体(IgG,IgM)高値を呈した35歳女性,強皮症—全身性エリテマトーデス(SLE)の1例を経験した.血小板減少,精神症状を認め,多発性脳梗塞,静脈血栓症をきたして死亡した.当科で加療中の全身性エリテマトーデス患者において,抗体価陽性例(n=5)では陰性例(n=21)に比し,樹枝状紅斑,白血球減少,血小板減少,LE細胞陽性例が多い傾向にあったが,統計学的に有意でなかった.しかし抗体価が著明に高値(40A.U.以上)を呈したSLEまたはそのオーバーラップ例(n=3)ではいずれも精神症状,血小板減少,白血球減少,網状皮斑を認めたことから,本抗体価高値例では積極的に血管病変の検索および十分な経過観察が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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