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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻3号

1992年03月発行

症例報告

広汎な血管腫の1例—Sturge-Weber症候群とKlippel-Weber症候群の合併

著者: 藤井理1 渡辺信1 飯塚一2

所属機関: 1旭川医科大学皮膚科学教室 2稚内市立病院皮膚科

ページ範囲:P.275 - P.278

文献概要

 49歳,女.Sturge-Weber症候群とKlippel-Weber症候群を合併した1例を報告した.出生時から顔面全体および右上半身から右下肢にかけての広汎な領域に単純性血管腫が存在する.左眼は眼球膀で右眼に慢性緑内障を認めるが,脳内の石灰化像はみられなかった.さらに右上肢の肥大と右下肢の延長を認めたが,静脈瘤等は伴わなかった.両症候群は通常,局所性母斑症に分類され,それぞれ独立した疾患としてとらえられているが,Sturge-Weber症候群についてはKlippel-Weber症候群の特殊型でその部分症状にすぎないとする意見もある.さらに両症候群が合併した症例はこれまでにもいくつか報告されており,両者の近縁性が示唆されている.したがって,自験例のような合併例をみた場合,Sturge-Weber症候群を広い意味でのKlippel—Weber症候群の部分症状とする考え方のほうが理解しやすいように思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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