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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻3号

1992年03月発行

治療

副腎皮質ステロイドとメルファランの大量間欠投与で軽快したPOEMS症候群および本邦報告63例において試みられた治療

著者: 秋元幸子1 石川治1 大西一徳1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.293 - P.297

文献概要

 ステロイド治療中に発熱,浮腫,神経症状が再然増悪したPOEMS症候群の患者(68歳,女子)に副腎皮質ステロイド(ステロイドと略す)とメルファランの大量間欠投与を試み,諸症状の改善をみた.本邦報告63例の治療とその反応について集計した結果,ステロイド単独投与25例のうち,20例に有効であったが,5例では一時的に軽快した後再然をみたという.一方,17例ではメルファラン,サイクロフォスファマイドなどの抗腫瘍剤がステロイドと併用投与され,13例に有効であったと記載されている.死因として呼吸困難とともに,感染症が多くあげられていることは,治療上留意すべきであると思われた.ステロイドとメルファランの大最間欠投与法は感染症などの副作用の出現も比較的少ないとされており,本症に試みる価値のある治療法であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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