icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻4号

1992年04月発行

症例報告

片側上眼瞼腫脹を主訴とした全身性エリテマトーデスの1例

著者: 菅原隆光1 野村和夫1 田崎理子1 橋本功1 黒江清郎2

所属機関: 1弘前大学医学部皮膚科学教室 2弘前大学医学部第一内科学教室

ページ範囲:P.353 - P.356

文献概要

 17歳,女性.片側上眼瞼の発赤,腫脹を主訴とした全身性エリテマトーデス(SLE)の1例を経験した.初診約1カ月前より上記皮疹出現初診時検査で白血球数・血小板数低下,関節痛,抗核抗体陽性,抗DNA抗体上昇を伴いSLEと診断した.皮疹の組織像は液状変性,真皮の小円形細胞浸潤や出血像であり,蛍光抗体直接法では基底層にIgG,IgA,C3の沈着がみられた.皮疹はステロイド内服にて比較的速やかに消褪した.現在さほど重視されてはいないが,1952年Michelson,北村は発疹学的にSLEを6型に分類しており,自験例はMichelsonのacute localized edematoustype,また北村の不全型に相当すると思われる.自験例のような特異な臨床像は比較的まれと思われ報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら