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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻4号

1992年04月発行

症例報告

食道病変を伴う尋常陛天疱瘡の1例

著者: 堀米玲子1 面高信平2 中村直3

所属機関: 1信州大学医学部皮膚科学教室 2昭和伊南総合病院皮膚科 3昭和伊南総合病院内科

ページ範囲:P.363 - P.368

文献概要

 食道にも病変の認められた,稀な尋常性天疱瘡の1例を報告した.症例は58歳,男性.口腔,咽喉頭,食道粘膜のほぼ全域にわたる易出血性のびらんを認めた.頬粘膜および食道より採取した組織は,いずれも粘膜上皮基底層直上より始まる棘融解性水疱であり,螢光抗体直接法にて上皮細胞間にIgGの沈着を認めた.発症以後1年2カ月経過した現在まで皮疹は全く認められていない.ステロイド剤の全身投与により食道病変は比較的すみやかに治癒したが,口腔病変は固形物の摂食により著しく悪化し難治であった.渉猟しえた文献をまとめ,食道病変を伴う尋常性天疱瘡の特徴につき若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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