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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1992 I 最近話題の疾患
神経鞘腫症
著者: 紫芝敬子1
所属機関: 1日本赤十字社医療センター皮膚科
ページ範囲:P.23 - P.27
文献購入ページに移動 8歳時多発性神経鞘腫と診断され17歳になった1991年9月突然顔面神経麻痺が出現,その後難聴,嗄声も出現し脳のMRI検査により左小脳橋角部と右内耳道底部に腫瘍がみつかり現在脳外科入院中の症例の初診時および現在の臨床像,病理組織学的所見および電顕所見を報告した.下腹部にcafé au lait斑1個,下肢に不完全脱色素斑2個が認められたが皮膚に神経線維腫は認めない.本邦において神経鞘腫症は上松瀬らの報告以来数多くなされているが,筆者らは皮内に存在する神経鞘腫cutaneous neurilemmoma(CN)を伴った神経鞘腫症33例をまとめて報告したがその後同様症例が12例報告され,また外国からも3例報告されている.遺伝を有する例も報告された.神経鞘腫症の皮疹,皮膚以外の症状とその頻度,神経鞘腫の発生部位とその頻度につき述べ,神経鞘腫症と神経線維腫症2型(NF−2)との異同につき考察を加えた.
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