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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻5号

1992年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1992 IV 治療のトピックス

新しいマクロライド系抗生剤の特徴

著者: 荒田次郎1

所属機関: 1岡山大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.145 - P.150

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 新しいマクロライド系抗生剤としては,ロキタマイシン(RKM),ロキシスロマイシン(RXM),クラリスロマイシン(CAM)がある.RKMは16員環マクロライド,RXM,CAMは14員環マクロライドである.エリスロマイシンなどの旧マクロライドは酸に不安定で吸収にばらつきがあり,血中濃度が高くならなかった.新しいマクロライドはこの点が改善されていて,特にRXM,CAMで著しい改善がみられる.抗菌力の点では,多少の改善はみられるものもあるが,それほど大きな改善とは言いがたい.RKMは16員環であって黄色ブドウ球菌の耐性の誘導剤とならないので,この菌の耐性率はEM,RXM,CAMなどの14員環に比し2/3程度となる.MRSAには効かない.化膿レンサ球菌の耐性はすべて交叉する.EMなどの旧マクロライドに適応のある場合には新しいマクロライドを選択することとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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