文献詳細
特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 1992
IV 治療のトピックス
文献概要
ヒヤケ止めを目的に開発されたサンスクリーン剤(サ剤)は,60年余の間に大きく進歩した.現在の光防御はsunburn spectrum(UVB)のみならず,赤外線領域までの広範囲波長域に有効なものが求められている.その要求によって含有成分の変遷があったが,より安全で使いやすく,確実な効果となるとまだ改良すべき点が多い.とくに効果判定の目安になるSPF測定法の国際統一は,最も急がれる問題である.地球オゾン層の破壊がこのまま進み,地表に到達する紫外線の質と量に予想される変化がもたらされるとすれば,朝の歯みがきの次にはサ剤をという習慣が生まれるかもしれない.遮光法,サ剤による光防御,各自のスキン・タイプなどに関する知識を持つことは,重要な課題である.
掲載誌情報