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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻6号

1992年05月発行

文献概要

症例報告

好塩基球増多を呈したMyelodysplastic-Syndrome(MDS)の1例—血中ヒスタミンの増減と並行して消長を繰り返した顔面の紅斑

著者: 太田幸則13 竹崎伸一郎1 松本幸子1 上村仁夫1 河村俊光1 江口恭子2 浜口裕之2 浅井俊弥3

所属機関: 1武蔵野赤十字病院皮膚科 2武蔵野赤十字病院内科 3北里大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.437 - P.440

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 経過中,顔面に紅斑性局面の出没を繰り返した77歳男子症例を経験した.末梢血では血小板減少および芽球の出現を認め,加えて骨髄像にて赤芽球系,顆粒球系,巨核球系に形態異常がみられ,myelodysplastic syndrome(以下MDS)と診断された.また皮膚症状の消長とほぼ並行して血中ヒスタミン,末梢血好塩基球の増減がみられた.MDSは造血幹細胞レベルの異常といわれており,造血細胞3系統にさまざまな形態異常,機能異常が認められる.顔面の反復性紅斑は好塩基球増多を呈したMDSに伴うものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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