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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻7号

1992年06月発行

文献概要

症例報告

Herpes-associated Erythema Multiformeの1例

著者: 松本義也1 宮川晴子2 鈴村泰2 安江隆1

所属機関: 1名古屋大学医学部皮膚科学教室 2中部労災病院皮膚科

ページ範囲:P.561 - P.564

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 67歳,男性.臀部または口唇部に単純疱疹(HS)が生じ,それとほぼ同時または約1週間ほど遅れて顔面・四肢・躯幹に多形滲出性紅斑(EM)が多発することを,この6年間に計11回繰り返していた.臀部の小水疱部の蛍光抗体法による検索にて,HSウイルスII型の感染が証明された.EMの虹彩状皮疹は強い瘙痒や時に痛みを伴い,躯幹にも多発し,紅斑消褪後には色素沈着を残し,Hebra型(古典型)EMとしては非定型的な臨床像で,HuffらのいうEM minorの臨床像,すなわちherpes-associatedEMの特徴を有していた.EMの治療に当初はステロイドの内服が有効であったが,再発を繰り返すためにアシクロビルの点滴に変更したが,その後もEMの再発がみられている.自験例では,アシクロビルの点滴投与はherpes-associated EMの再発予防および再発の軽症化には特に有効とは思われなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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