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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻7号

1992年06月発行

文献概要

症例報告

Creeping Eruptionを生じた顎口虫症の3例

著者: 牧野弘和1 浜田篤郎2 上出良一1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室 2東京慈恵会医科大学寄生虫学教室

ページ範囲:P.569 - P.573

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 最近当教室で経験したcreeping eruptionのみられた顎口虫症の3例を報告した.症例はそれぞれ48歳,48歳,39歳の男性でcreeping eruption(移動性線状疹)の部位は3例とも躯幹であり,皮疹先端部の切除手術を行い,皮疹の再発はない.症例1は顎口虫皮内反応,抗体検査(ELISA法)陽性,症例2は切除組織の連続切片で虫体の断面を発見,症例3は特異抗体陰性で,虫体の検出もできなかったが,特徴的な臨床症状より,いずれも顎口虫症と診断した.3例とも雷魚,どじょうの生食の既往はなく,creeping eruption型の皮疹であることより,剛棘顎口虫またはドロレス顎口虫が原因と推定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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