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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科46巻8号

1992年07月発行

文献概要

原著

Reticular Erythematous Mucinosis症候群—皮疹部の生化学的分析

著者: 竹原和美1 佐々木裕子1 清水宏1 多島新吾1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.613 - P.616

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 症例は58歳,男.約10年前より,胸部から腹部,背部にかけて,軽度に浸潤を伴う網状の紅斑局面が存在し,組織学的に真皮浅層のムチン沈着,血管周囲性の円形細胞浸潤が認められ,Steiglederらの記載したreticular erythematousmucinosis症候群に一致した.生化学的検索を施行したところ,病変皮膚には正常者皮膚の約2.7倍のヒアルロン酸の増加が証明された.一方,患者尿中ムコ多糖量には変化がなかったことから,本症は皮膚に限局したムコ多糖代謝異常が存在することが考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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