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これすぽんでんす
天疱瘡の病型の移行について
著者: 岩月啓氏1
所属機関: 1浜松医科大学皮膚科学教室
ページ範囲:P.688 - P.688
文献購入ページに移動 盛修一先生,他が報告された「落葉状天疱瘡から尋常性天疱瘡に移行したと考えられた1例」(臨皮46:43-46,1992)を興味深く読ませていただきました.私たちは最近,逆の臨床経過,すなわち,尋常性天疱瘡で発症し,落葉状天疱瘡へ移行した2例を報告しています1).
天疱瘡は臨床像と組織所見により,尋常性と落葉状天疱瘡に明確に区別されてきました.しかし,臨床的には尋常性天疱瘡と考えられても,棘融解が表皮の中層にみられどちらとも鑑別のできない症例をみることがあります.そのような症例では生検した皮膚病変の選択が適切ではないために定型的な組織像が得られないとの指摘もありました.しかし,盛先生らの報告例や私たちの症例では,病初期は明らかに落葉状か尋常性天疱瘡であったものが経過中に違った病型へ移行し,上のような議論とは別の問題を提起しています.
天疱瘡は臨床像と組織所見により,尋常性と落葉状天疱瘡に明確に区別されてきました.しかし,臨床的には尋常性天疱瘡と考えられても,棘融解が表皮の中層にみられどちらとも鑑別のできない症例をみることがあります.そのような症例では生検した皮膚病変の選択が適切ではないために定型的な組織像が得られないとの指摘もありました.しかし,盛先生らの報告例や私たちの症例では,病初期は明らかに落葉状か尋常性天疱瘡であったものが経過中に違った病型へ移行し,上のような議論とは別の問題を提起しています.
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