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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻1号

1993年01月発行

原著

外歯瘻—自験例9例の報告と本邦報告例の統計的観察

著者: 矢野健二1 秦維郎1 松賀一訓1 伊藤理1 松田秀則1 古市浩美1 芝本英博1 前田文彦1 吉田有香子1

所属機関: 1香川医科大学形成外科学教室

ページ範囲:P.17 - P.20

文献概要

 外歯瘻は誤診されやすい疾患であるため,皮膚科医,形成外科医にとっても認識すべき疾患の一つと考える.そこで今回我々は自験例9例について検討するとともに,本邦報告例について統計学的観察を行い,以下の知見を得た.①自験例の内訳は男5例,女4例,左4例,右5例で,瘻孔の部位は頬部7例,頤部,耳下腺咬筋部各1例であった.②原因歯は下顎第1大臼歯が5例,第1,2切歯,第2大臼歯,智歯,上顎第1大臼歯が各1例であった.③原因疾患は根尖病巣が8例,智歯周囲膿瘍が1例で,処置歯7例,未処置歯2例であった.④皮疹の病型分類は,膿瘍型6例,瘻孔型2例,肉芽腫型1例であった.⑤本邦報告例155例の統計的観察の結果は男が57%とやや多く,10代,30代が多かった.原因歯は,下顎の第1大臼歯が最も多く,瘻孔の部位は頬部が71%を占めていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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