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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

原著

当科における陥入爪の症例検討とその治療法について

著者: 清水隆弘1 倉本賢1 伊藤孝明1 田中靖1 南祥一郎1 宮崎孝夫2 相模成一郎1

所属機関: 1兵庫医科大学皮膚科学教室 2宮崎クリニック

ページ範囲:P.21 - P.24

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 1984年から1991年までの過去8年間の当科での陥入爪の症例は102例であり,罹患部位はすべて第1趾であった.男女比は2:3で女性にやや多い傾向を示し,年齢別患者数は,8歳から78歳にわたり男女とも20歳代に集中する傾向が見られた.そのうち,観血的治療を要した症例は74例であった.爪甲の形態は,爪甲辺縁の弯曲が鈍なものと,さらに弯曲が強いものとがあった.罹患趾の末節骨に対し2方向のX線検査を行ったところ,後者のtypeでは全症例に末節骨背面に骨棘形成を認めた.これらの症例に対し骨棘切除を行い良好な結果を得た.この結果より爪甲の変形は骨棘の有無と関係している可能性があり,陥入爪の術式を決める上で有用であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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