icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

原著

Pagetoid Bowen病—自験2例の報告とレクチン組織化学

著者: 大草康弘1 水川良子1 千葉万智子1 古川隆代1 長島正治1

所属機関: 1杏林大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.25 - P.29

文献購入ページに移動
 Pagetoid Bowen病の2例を報告した.症例1は72歳女性で右膝窩に,症例2は75歳男性で右前腕屈側,手関節に近接してそれぞれ1×1.5mmの紅色の鱗屑・痂皮局面を認めた.病理組織学的には大型で明るい胞体を持つPaget様細胞がBowen病の病巣内に多数認められた.電顕的にはPaget様細胞は細胞内小器官がよく発達しており,トノフィラメントの発達は極めて悪かった.レクチン組織化学ではPaget様細胞はCon A,LCA,WGAで強陽性反応を示し,マンノース,グルコース,N—アセチルグルコサミン,シアル酸などを含む糖鎖が出現,増加していることが示唆され,Paget様細胞はBowen病の腫瘍細胞が特殊に変化した細胞であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?