文献詳細
今月の症例
文献概要
多数の異常を合併し,明らかな家族歴を有する汎発性黒子症候群の1例を報告した.45歳,女性,手掌,足底,口唇粘膜を含む全身に汎発性に黒褐色の小色素斑が存在.皮膚の過弾力性等の皮膚症状,心血管系異常,泌尿生殖器異常,精神神経異常,眼隔離開,頭蓋骨欠損等の合併を認めた.家族内では,母親,長男,長女に同様の汎発性黒褐色小色素斑が確認された.小色素斑は病理組織学的に単純性黒子像を呈した.Voronら1)の診断基準に従い,汎発性黒子症候群の本邦既報告29例に自験1例を加えて検討した.
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