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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

症例報告

Pseudo-Kaposi Sarcomaの1例

著者: 田中稔彦1 河本博明1 森保1 岩崎泰政1 中村浩二1 山田悟1 山本昇壯1 住元篤子2

所属機関: 1広島大学医学部皮膚科学教室 2住元皮ふ科クリニック

ページ範囲:P.61 - P.64

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 18歳,女.13歳頃より右足の皮膚温が左足に比較して高いことに気づいていた.初診4カ月前より,特に誘因なく右第2趾に暗紫色調の腫脹を生じた.その後疹痛を伴うようになり,同部を打撲した後に潰瘍を形成した.種々の保存的加療を受けたが治癒傾向がみられず当科に紹介された.入院後の検査で右足の皮膚温の上昇,骨の成長促進,静脈血酸素分圧上昇が認められ,DSA(digital subtraction angiography)で右足背部の網目状の動静脈瘻が確認された.病理組織学的には血管内皮細胞の胞巣状の増殖が認められ,これらの所見から本症例をpseudo-Kaposi sarcomaと診断した.治療は右第2趾の関節の離断術を行い,現在までのところ経過良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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