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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻10号

1993年09月発行

文献概要

症例報告

伝染性単核症の3例

著者: 加藤直子1 上野洋男2

所属機関: 1市立小樽病院皮膚科 2市立小樽病院病理

ページ範囲:P.881 - P.885

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 発熱,リンパ節腫大,血中への異型リンパ球の出現などの定型的臨床症状と,播種性紅斑丘疹型あるいは多形滲出性紅斑型の皮疹を呈した伝染性単核症(IM)の3例を報告した.血清学的なEpstein-Barrウイルス(EBV)関連抗体価の測定から,3例ともEBVの初感染が原因と思われた.3例の皮疹部の病理組織像は,真皮上層の血管周囲性の比較的大型のリンパ球様細胞を主体とする細胞浸潤と,それらの表皮下面および表皮への遊出を示した.浸潤細胞の表面性格の検討では,3例ともT細胞の浸潤が明らかで,さらに1例においては,真皮内の浸潤細胞はsuppressor/cytotoxic T細胞の優位を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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