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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科47巻10号

1993年09月発行

文献概要

症例報告

在日外国人にみられたらい

著者: 石井則久1 高橋さなみ1 中嶋弘1 音山和宣2 勝岡憲生2 杉田泰之3

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室 2国立横浜病院皮膚科 3国立療養所多磨全生園皮膚科

ページ範囲:P.891 - P.894

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 46歳,男,日系ブラジル人.40歳時よりらい(ハンセン病)として加療されていた.1991年11月より全身に地図状の暗紅褐色斑が出現した.皮膚組織液スメアにてらい菌陽性.病理組織学的に,空胞状変化を伴った組織球が血管周囲および神経・付属器周囲に結節状に肉芽腫形成を示していた.抗酸菌染色で桿菌が神経線維束や組織球中に存在,BL型のらいと診断した.過去の在日外国人のらい患者の年別推移をみると,らいの濃厚感染地区から来日した在日外国人においては,らい発症の可能性があり,外来診療でも十分注意する必要があることが判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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